7月 15

生命保険を担保にお金を借りる

●生命保険が担保になる融資

 

生命保険は種類によって契約者貸付制度を設けています。

保険契約者がお金に困ったときは、契約している生命保険を解約して解約返戻金を受け取る方法でも資金を作ることは出来ます。しかし、解約すると保険による保障が何もなくなるので、健康問題が起こった時に治療費の捻出が出来ないなど、不安要素を作ることになるでしょう。

 

そこで、生命保険そのものを担保として、融資を受ける契約者貸付制度を提供するようになりました。保険会社ごとに、利用可能な金額上限や金利など個別のルールを作成していますので、加入している保険会社の担当とも相談しながら検討できます。

 

生命保険でお金を借りるのは、銀行や消費者金融のカードローンとは違って都度融資が受けられるローンではありません。

金融機関のローンは、利用者の目的に合わせた金額、利率で選び、無担保・保証人なしの利用環境も期待できます。しかし、契約者貸付制度は、保険を担保にして解約をせずに融資を受けるため、返済が滞ると解約金まで返済に充当しなくてはいけないデメリットがあります。カードローンのように会社に在席確認があるのは困る人には、契約者貸付の方が手続きしやすいと言われています。融資金額や金利、返済額の総額などもよく確認した上で、受取人と相談しながら考えましょう。

 

 

●契約者貸付制度を利用の流れ

 

契約者貸付制度を利用して融資を受けるには、加入している生命保険が制度に対応しているかを確認します。そして、制度利用ができるなら、保険会社に書類で申請を行います。記入した書類を返送してから、融資実行に1週間程度かかるのが一般的な手続きの流れです。

 

ただし、生命保険会社によって貸付限度額の設定をしていますので、希望する金額が全額融資されるわけではありません。さらに、高額な融資を申請すると、契約者本人を確認する書類を提出することもありますので、必要書類の確認もしておきましょう。

各社で必要となる書類は異なっていますが、保険証書は手元に用意しておくことをお勧めします。契約者貸付申込書は保険会社から郵送されます。

 

生命保険を担保にお金を借りますので、もちろん利息の支払いも発生します。契約した年月日により金利を設定している保険会社や、一律の金利設定にしている保険会社などに分かれます。契約金が高いほど利率に影響するとも言われています。

ちなみに明治安田生命の貸付利率は、平成25(2013)年4月2日以降に契約した方なら年2.15%、アフラックでは平成13(2001)年4月2日以降に契約した方の約款貸付を年2.75%としています。明治生命で最高金利なのは平成6(1994)年以前の契約者で年5.75%、アフラックの最高金利は 平成11(1999)年以前の契約者で年4.0%と高くなっている点にも注意しましょう。

 

 

●契約者貸付制度の返済

 

生命保険を担保にして契約者貸付を利用したら、融資額の返済を始めます。振込やネットバンキングなど各社で定めている返済方法で完済を目指します。

 

初年度は金利を日割り計算するケースが多いので、早く返済した方が負担は軽いと言われています。もちろん一括返済や一部繰上返済にも対応しています。

返済期間を短縮すると利息の金額が変わるので、事前に保険会社に連絡し正確な金額を把握すると、行き違いがなくスムーズです。

 

 

●生命保険を担保にする注意点

 

生命保険を担保にして融資を受けると、保険の保証をそのまま維持しながらお金を得ることが出来るのはメリットです。しかし、注意点を理解しておかないと、結果的に損をすることも考えられるのでご紹介しましょう。

 

まず、金利の問題ですが、契約者貸付は基本的に1年複利で計算しています。初年度に100万円を借りて5%の金利が設定されると、元利合計で105万円です。次年度になると105万円に対して5%の金利を適用するため元利合計で110万円となります。返済が遅くなるほど金利負担が大きくなるのも特徴です。

ただし、利息返済を受け付けている保険会社なら、1年経過するごとに利息分のみを返済することで元金への繰り入れをストップする方法もあります。

 

また、返済が滞ったままで元利合計金額が、解約返戻金額を超えた場合、今後継続して保険料を支払うのは難しい状態だと判断され、生命保険が失効する可能性もあります。

延滞状態で祝い金や満期金が計上されると、先に元利金を差し引くため、予定した金額を受け取れないこともあるので、円滑に返済することが望まれます。

 

 

●生命保険と差し押さえに関して

 

お金を借りるよりも深刻な状況になっている債務者は、貸付金で状況を改善するよりも、債権者による差し押さえの方が不安なのではないでしょうか。

債務者が不動産所有者であれば、土地の抵当権から差し押さえに着手するのが一般的です。土地には根抵当権を設定することが出来て、銀行などからの貸付金を1つの契約を完済すると抵当権が解除されるのではありません。債権がいくつもあれば、その抵当となってしまうため、最大限度額の設定をする必要があります。土地に対して「○○万円までの抵当にしか対応しない」と上限額の設定をすると、土地がずっと担保にさらされることは避けられるでしょう。専門家と相談しなくては分からないこともありますので、弁護士回答を参考にしながら手続きの方法を考えます。

 

以上のように不動産や動産の処分を行っても、債権の処理ができなければ、連帯保証人にも債務履行が求められます。

 

ここで注目するのは生命保険の解約返戻金についての取り扱いです。国税庁のホームページにも掲載していますが、債務者が生命保険に加入していると、その解約返戻金で債権者への支払を行うことができ、本来保険加入者である債務者が持っている解約権を、債権者が使うことが出来ると決められています。

しかし、債務者にとって明らかに不利益な状況が予測される場合には、この解約権の扱い方が変わります。現在療養している方が保険によって生活も維持している場合や、年齢や持病を理由として今後新規に保険加入が出来ないと予測される場合などは、債権者による保険の解約を慎重に考えなくてはいけないと定めています。掛債権回収に対して解約返戻金が少なすぎる場合にも、慎重な対応が求められています。


Posted 2016年7月15日 by extr in category お金の借り方

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